冴えない社会人の恋人探しの旅

冴えないサラリーマンのリアルを綴る。雑記多め。名古屋→東京へ転職を機に帰還。彼女探しの旅なう

哀しき夏の思い出を聞いてほしい①

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気温が30℃を超える日が増えてきた。
例年通り今年も春が終わり夏が始まる。


その日、仕事を終えた筆者は
ベッドの上でtwitter
タイムラインを漁っていた。


スクロールを初めて数秒
1つのツイートが目に留まる。


そのツイートが、無性に気になった。


気づけば無意識にリプを飛ばしていた。



ツイートが終わると急に
切なくなった。


あぁ、あれからもう1年経つんだと。
沢山ある思い出の1つになったんだと。


風化させたくない、そんな思いから
哀しき夏の思い出をブログに書き残そうと思う。
僕の失恋をどうか聞いてほしい。




1年前の夏。連日猛暑日が続いていたそんな頃。
僕には付き合って1ヶ月半になる彼女がいた。


ナンパやネットではない、
いわゆるリアルで出会った女性だった。


自分で話すのも恥ずかいが、
愛想が良くて可愛らしい自慢できる彼女だった。


よく話すし、よく笑う子で、
じっとしているのが嫌いな僕が、
朝から晩までずっと一緒に公園に居ても
飽きないぐらい相性が良かった。


いや、合うと勝手に思っていただけかもしれない。


そんな彼女が夏だし
海を見にドライブに行きたいと言ってきた。


海を見にドライブか。夏らしくて楽しそう。
僕は二つ返事で了承した。


ふたりとも車を持っていないため、
すぐにレンタカーを予約する。


筆者は事前に準備を固めておきたい性格なので、
ドライブコースと1日のスケジュールをたてる。


ディナーは彼女が前に行ってみたいと言っていた
おしゃれな居酒屋を予約しておいた。



彼女とのデートまであと5日。
自然と仕事にも熱が入る。



ただ、
その日を境に大きく歯車が狂うことになる。





彼女とのLINEに既読がつかなくなった。


毎日欠かさず2~3通は往復していた
LINEが返ってこない。電話もしてみた。出ない。


彼女の身に何かあったのではないかと不安になる。
その心配と同時にもうひとつの疑念が沸く。


LINEの既読がつかなくなる前日。


彼女はその日大学時代のサークル友達4人で、
たこやきパーティーをやると話していた。
確か男2の女2だったはず。


そこで男友達と何かあったんじゃないか。
まさか乗り換えられた?


既読がつかない日が、1日、2日、3日と過ぎ
疑念が確信へと変わるときが来る。


LINEのひとことが消えていたのだ。

つまり、事故や事件ではない。


事実を繋ぎ合わせると、彼女の未読無視は
筆者に対する明確な拒絶であることが、
鈍感な自分でも分かった。

LINEのブロックチェックをする。
幸いブロックはされていなかった。


デートの約束をしていた前日になる。


現実に戸惑い焦りながら、
最近あった出来事を振り返る。


何か嫌われる言動をしていないか?
何か冷められてしまったサインがあるんじゃないか?


しかしながら、何の答えもでなかった。

やはり、あの夜に男友達と何かが
あったのではないかという疑念だけが残った。


彼女の安否を心配するLINEを送ったが
既読がつくことはなかった。


希望を捨てれなかった筆者は、
レンタカーも居酒屋の予約も
キャンセルできなかった。


拒絶を受け入れるのが嫌だった。


デート当日、予定通りレンタカーを借りに行き、
彼女との待ち合わせ場所へ向かった。
待ち合わせ時間から1時間半経ってもこなければ諦めよう。

心に誓った。

待ち合わせ時間から50分が過ぎても
彼女が現れることはなかった。


「あと、30分だけ待つね。」

最後の望みを託してLINEを送信する。
優しい彼女なら流石に罪悪感を感じて、
何かしらレスポンスをくれるだろう。


正直そんな気持ちがあった。


車の中で待ちぼうけた30分間は
とてつもなく長く感じた。


だが現実は残酷だった。
遂に返信が来ることはなかった。


予定がなくなったものの、
筆者の小さなプライドからか、
本来彼女と行く予定だった場所へと車を走らせた。


今思えばただの痩せ我慢だ。


道中、事情を知っている友人が心配して電話をかけてきてくれた。
友人はただひたすらに話を聞いて頷いてくれた。


そんな友人の優しさに触れることができただけで、
少し心が救われた気がした。


ビーチに着く。
その日は快晴。人が大勢いる。みんな楽しそう。


1人でいる僕は明らかに浮いていた。


惨めな思いから、10分程歩いてそのビーチを後にする。おひとりさまには残酷な場所だった。


このまま帰るにも早い時間だったため、
人の少ないビーチを調べ、更に車を走らせた。


予想通り、次のビーチでは人が疎らだった。


程よく見渡せる岩場を見つけて、
二人用のレジャーシートを広げて腰かける。


とても暑かったが、
風邪が気持ちよく海は綺麗だった。
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※その時撮った写真だ。


波や海岸ではしゃぐ子どもたちを見ながら
彼女との思い出を思い出す。


泣きたい気分だったが、
この場所では流石に泣けなかった。


10分ほど座っていた頃だろうか。


暗い表情をして岩場に座っている僕が余程病んでいるように見えたのか、
散歩をしていた老夫婦が声をかけに来てくれた。


流石に、本来一緒に来るはずだった彼女が音信不通になったので、一人で来たとは言えなかったので、
最近悲しい出来事があったので気持ちを紛らわすために一人で来たと伝えた。


直ぐに僕の気持ちを察してくれたようで、

「そうか。でもアンタ1人でここにこれる度胸があるんだったら、哀しみも苦しみも乗り越えることができると思うよ。」

見ず知らずの筆者に
そんな暖かい言葉をかけてくれた。
やっぱり日本も捨てたもんじゃないな。
少し心も楽になる。


そのまましばらく海を眺めていた。
音楽を聴いたり、読書をして過ごした。


日が暮れ、レンタカー返却のために
戻らなければならない時間となった。


車を走らせ、名古屋へと帰る。
途中でスーパー銭湯に寄り風呂に入る。


自分の全てを洗い流したい気分だった。


レンタカーを返し、居酒屋に連絡をして、
予約をキャンセルする。


今思うと席だけの予約で助かった。


家に帰るとドーッと疲れが出てくる。
ベットに飛び込んで天井を見上げる。

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涙がでてきた。


社会人になってどれだけ苦しいことがあっても、
決して泣かなかった僕が泣いていた。


僕は大きな声で泣いた。



続く。